Den Haagには、オランダの光景としてよく知られているミニチュアのテーマパーク「マデュロダム」があります。

ミニチュアファンの聖地

ドイツ・ハンブルグの世界最大のミニチュアテーマパーク「ミニチュアワンダーランド」と双璧(当社調べ)をなす、ミニチュアファン垂涎の施設です。2014年に、初めてミニチュア・ワンダーランドに行ったとき、港湾倉庫のような巨大なビル全体の内部に、世界中のミニチュア都市が繰り広げられているのに驚きました。特に空港を飛び立つ飛行機に魅了されたものです。

マデュロダムのエントランス

そこには実は隠れた「イースターエッグ」が隠されていて、目を凝らして全体を見回すと交通事故を起こした人や公園の一角でSEXをするカップルなど、一見素通りする景色の中に!!!!なミニチュアを見つけることができます。

たぶんダニエル・クレイグ

マデュロダムでは何かあるかなと見つめていると、見つけました。暗殺者と被害者!、これが公式に本当にそうなのか、ただ人形が倒れているだけなのかわかりませんが、そう見えてしまったからには、007扮するダニエル・クレイグにしか見えません。そして倒れている方はマッツ・ミケルセンかハビエル・バルデムか…。

大韓航空機が滑走路内をうろうろ

ミニチュアだけじゃなかった!

それはさておき感心したことがあります。マデュロダムは、単にオランダ国内の有名建築を25分の1スケールに縮小しただけでなく、港湾施設や臨海の工場など産業にもフォーカスしています。「世界は神が創造したが、オランダだけはオランダ人が造った」ということわざが有名なように、計り知れない広さの湿地や遠浅の沿岸を埋め立てて国の土壌が出来上がりました。アトラクションの中には、「堤防の穴を塞いだ少年」の逸話を再現するものもあります。壁から染み出した水を手でいち早く受け止めないと、次々に水が染み出す穴が出現して、手に負えない状況になりやがて堤防が決壊する「あれ」です。

ほかに、洪水を防ぐために人力で可動堰を塞いだり、UFOキャッチャーのような操作でコンテナを船に載せるミニチュアガントリークレーンがあったりと、オランダの今を支える産業自体にも着目しています。つまり、中世以降の歴史、近代のデザイン、現代の産業構造、さらにいえば物理の知識も身につく「キッザニア」を凌駕するような施設でした。

そこでは、子どもたちは自然に場所を譲り、笑顔ですれ違う光景も見ることができます。砂場や芝生広場も広がっていて、市民の憩いの場のような雰囲気もありました。チケット購入時は、17ユーロ??高いな!!と思ったものでしたが、帰るころにはすっかりファンになってしまいました。必ずまた行きます。

近世の建物がならぶゾーン。マデュロダムの典型的な風景