バブルのきっかけになった「プラザ合意」(1985年)以降、海外製品の日本での価格はとても「高い」印象がありました。ところが、バブルが弾けて以降の「失われた30年」でいつの間にか日本は置いてけぼりにされ、「安い国」になっちゃったと言われています。実際にどうなのか、最近の買い物を通じて比較してみます。
オランダ製「VANMOOF」の自転車
まずは、電動自転車の「Vanmoof」。オランダ発祥のものなので、こちらに来れば安いと思っていましたが(日本で買っても持ってこれなかったけど)、ナント日本のほうが安い!!。こちらで買うと285,511円(2021年9月30日現在の為替)ですが日本では275,000円。差は僅かなような気がしますが、日本までの輸送費は加味されているんでしょうか。ただ、30万円近く出すなら、ほぼ同じ価格帯の電動スクーターでもういいじゃんって思っています。
日本製「Global」の包丁
日本でいう合羽橋の道具屋街のようなキッチンアイテムがズラーッと並ぶお店がDen Haagにありました。「DOK Kitchen Ware」というそのお店で、日本製のおにぎり型や簀巻きなど、和食に欠かせないアイテムがならんでいますが、なかでも日本製の包丁への絶大な信頼度のあらわれか、日本でもよく知られた「Tojiro」「藤次郎」「Global」などのステンレス包丁の在庫が豊富です。
DOK Kitchen Wareの包丁のコーナー
購入したのは「Grobal」製の3本セット€159(20,650円)でした。輸出専用セットのようで、日本で全く同じセットは見当たりませんが、牛刀(20cm9,900円)、皮むき(9cm7,700円)、ペティナイフ(15cm7,700円)を合計すると25,300円。日本製の包丁がオランダのほうが2割近く安いなんて…。これはこっちで買えてよかった。
フランス製「ル・クルーゼ」の鍋
日本でも愛用していたル・クルーゼのホーロー鍋。(日本のアパートには24cmのものがありますが)こちらでは基本娘と二人暮らしなので、上記の「DOK Kitchen Ware」で20cm€169(21,954円)の物を買いました。日本のAmazonでは同じ物が20,700円(色によって価格差あり)で売られています。隣の隣の国で作られているものなので、こっちのほうがもっと安くていい気がするけど…。
「ダイソン」の掃除機
部屋もそんなに広くないのでスティック型の掃除機に限ります。やはり日本でも使っているダイソン一択で、ヨドバシのような雰囲気の「Media Markt(メディアマルクト)」に行ってOmni Glideというモデル(€399=51,837円)を買いました。日本ではスタンド付属のセットモデルのようで、単純比較ができないですが、64,900円で売られています。スタンド単品が約13,000円という計算になりますね。これはいい勝負でしょうか。
ここまで書いて気づいたのは「消費税率」の差のような気がしてきました。オランダの消費税率は、食品や医薬品などの必需品(9%)と一般(21%)に分かれています。スーパーでの食材購入は、フルーツや一部の野菜、チーズなどが異常に安いと思えるほかは、日本の金額と大差ないです。
よくよく考えてみれば、一番「買ってきておけばよかった」ものはUNIQLOで、日本の1.5〜2倍の価格です。急に冷え込んで寒くなったので、ヒートテックを買ってきておけばよかった。
折しも、「超整理手帳」の野口悠紀雄先生がこんなことを書いてらっしゃいました。たしかに、も少し円高基調に振ったほうが日本は幸せになれるような気がします。