日本の国旗は上下逆さまにしても裏返しにしても同じ柄なので、汎用性が高いというか、使いやすいというかだけど、オランダの国旗は上下逆さまだと「あれー?」ってなる。赤白青の組み合わせで「赤が上だっけ?青が上だっけ?」の感覚は、フランス国旗の「青が左だっけ?赤が左だっけ?」と同様、(日本人には)ちょっと覚えづらい。
で、上から青白赤のオランダ国旗を毎日バスの車窓から眺めててぼんやりと違和感を感じつつ、単純にオランダ国民でも上下を間違えることがあるんだなぁーって思っていました。昨年、この農家の並びのお宅が、戦争開始当初ウクライナ国旗を掲げていたんですが、やはり上下を逆さまにしてた(数日後正されてた)のもあって。
でも不思議なことに、毎日これを見てもやもやしてたら「なにかメッセージが込められてるんじゃ?」と思うようになりました。このお宅の隣の農家も、上下逆さまのオランダ国旗を掲げていることに気づいたからです。共通項は「農家」、「オランダ国旗」「上下逆さま」。
ぐぐってみると、あっさり答えがありました。一昨年の大河ドラマで、オランダ国旗ほかを上下逆さまで放映して謝罪したNHKの記事が大半ですが、「オランダ政府の窒素酸化物削減(家畜削減)案」に抗議を表明している印なんだとか。
この検索結果でわかったことがもう一つ。
車のサイドミラーやリアウインドウのワイパーにバンダナのような柄の布がぶら下げているのを何度か見かけました。アクセサリーの一種かなと見過ごしていましたが、上下逆さま国旗と同様の反対意思表明とのこと。
こういう抗議活動って、日本ではなかなか見られませんが、大規模なデモやこうした静かな抗議など、体制に対してきちんと意思表明することで自由民主主義が保たれているんだなと実感しました。
日本ではこの技は使えませんけど。