納豆作り奮闘記、継続中。
オランダ含む海外で暮らすことの不便さの1つは日本食を摂ること。そのなかでも発酵食品の入手は少しハードルが高めです。味噌や醤油は風味を我慢すればいくらでも手に入ります(北部九州の味に慣れすぎてるため、本当は甘い醤油や味噌が好みですが)。
日本では毎日のように食べていた納豆も然り。アジアスーパーの「Amazing Oriental(アメオリ)」で冷凍の3パックが手に入りますが、円換算で500円オーバーです。円安痛い…。
そんなとき、「自作納豆」という天啓が降りてきました。ああ、神よ。発酵食に飢えるジャパニーズを救いたもう。救いの神の名はYouTube。世界各地で納豆に奮闘する万古の知恵が凝縮され、いくつかの手法が示されています。
作り方の系統を分けてみると
- 大豆を水に浸す時間
一晩(12時間)または、まる1日(24時間) - 大豆を湯がく、または、蒸す
いずれも、指で軽くつまんで潰れる程度 - 市販パックの納豆をもとに納豆菌を培養するか、バジルやローズマリーの葉に付着した菌で培養するか
- 菌の培養温度
35度〜40度説、42度説、45度説 - 菌の培養時間
20時間、または、24時間 - 培養温度を保つ手法
ヨーグルトメーカーなどの低温調理器、オーブンを使って低温度をキープ、毛布で来るんだ大豆入り容器と湯たんぽをセットして発泡スチロール箱に入れる、などなど
といった感じです。気温や湿度、大豆のコンディションによって時間配分などが異なるのでしょう。まずは経験値を蓄えるしかないですね。
1回目、全然だめ
アパートから徒歩10分のバイオ専門スーパー「EKOPLAZA(エコプラザ)」で大豆を探したんですがなかったので黒豆を購入。家のプランターのバジルで発酵に挑戦してみます。
以下、作業工程。
- 黒豆(200g)を24時間水に浸し(ちょっと多すぎた)
- フライパンでお米を炊く要領で煮る
- 湯煎殺菌したコンテナに薄く豆を敷き詰め
- バジルの葉を散らせる、それを2層にして
- ラップをふんわり掛ける。ラップには串で穴を多数開ける(酸素が必要らしい)
- オーブンで50度(設定できる最低値)、19時間59分(時間設定の上限値)
結果は…、オーブンの設定で「送風」状態であったため、黒豆が乾燥しすぎて発酵が進まず。しかしながら、底面に近い豆の表面は白く菌に覆われていて、「可能性を感じる」結果となりました。味は、発酵とは程遠くただの味のない煮豆ですが。
2回目、成功まであと一歩
「アメオリ」で大豆を見つけ、そのときについでに買った日本製の冷凍納豆で培養に試みます。実はAmazonのBlackFridayでTefalの電気圧力鍋も導入しました。御飯炊けるし、ヨーグルト作れるし、リゾットもなんちゃらかんちゃら自分に言い訳しつつ。届いて実物見たらその大きさに少し驚きましたが。
さて、以下作業工程。
- 大豆(100g)を24時間水に浸し
- 電気圧力鍋で「お米を炊く設定」で15分煮る
- 納豆パックの約1/4をお湯に溶き、(2)の大豆とかき混ぜる
- 電気圧力鍋で35度で12時間(これが上限値なので)を2回、計24時間
結果、納豆になりました。しかし、ネバネバの量が物足りない感じです。風味も少なめ。培養時の設定温度が低すぎたためと思います。
3回目、ぼちぼちの出来。しかし…
- 黒豆(150g)を24時間水に浸し
- 電気圧力鍋で「お米を炊く設定」で15分(少し柔らかくなりすぎた)
- そのままお湯を切って、バジルの葉を約20枚投入し、かき混ぜる
- 電気圧力鍋で40度で12時間を2回、計24時間
結果、めっちゃ糸を引く黒豆納豆の出来上がり。しかも風味もかなり癖がある。投入したバジルの葉の量が多すぎたのかもしれませんね。
ここまでの備忘録
- 乾燥豆の重量の2倍強の納豆が出来上がる
- 黒豆であれ大豆であれ、水に浸す時間は12時間でも良さそう(炊きあがりが若干柔らかすぎる)
- 納豆パックをベースにするより、バジルのほうが納豆菌パワー強いような気がする
まだまだ試行錯誤は続きますが、バジルの納豆菌パワーに期待が膨らみます。